テニスの中級レベルのプレーヤーの多くは、ダブルスの時の前衛のポジションで悩んでいるようです。
もちろん、試合で対戦する相手のレベルや自分自身の運動能力・体力・スキル・戦術にもよりますので、正解は必ずしも1つではありません。
そうは言っても、悩める中級者にとってこれでは不親切ですので、おすすめのポジションについて紹介します!
まずはこれを実践してみて、その上で自分なりのアレンジを加えていくとよいでしょう!
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テニスのダブルスの前衛のポジションが前すぎる?
週に1回テニススクールのレッスンを受けることがメインのテニス愛好家の場合、圧倒的に試合経験が少なく、ほとんどがレッスン終盤の試合形式の練習のみです。
これぐらい試合経験が少ないと、前衛がかなり前にど詰めしているとかなりボレーが決まりやすいようです。試合経験が少ない後衛は、リターンやベースラインからのラリーもかなり慎重に、少しスピードを落として打つことが多く、前衛もかなり前に居れば、とりあえずラケットに当てればボレーが決まるからです。
特にフレームショットなどであたり損ないのボレーは、絶妙なフェイントのドロップボレーのようになり、最強です!
前衛の頭上をロブで抜いても、そもそも前衛はロブをスマッシュする気がなく、すぐにポジションチェンジするパターンが多いです。
ポジションチェンジ後の陣形での練習もあまりやってなく、後衛が打ち返したボールが甘くなり、決められてしまうことが多いです。
これがレッスン時の数ポイント程度の試合形式の練習ではなく、試合となると、相手のサーブをリターンする回数が格段に増えますので、サーブにも慣れてそれなりに良いリターンができるようになってきます。
こうなると前にど詰めの前衛は、格段に弱点が露呈します。すぐわかるように前衛がど詰めしているので、ロブは抜き放題です。
頻繁にポジションチェンジさせられて、陣形を乱されてしまうと、相手のストロークを狙ってポーチに出ることも難しくなりますし、自分のペースで試合を進めることも難しくなるでしょう。
さらにクロスおよびストレートにストロークを打ち分けられたとしても、相手のボールスピードが速くなってくると、前にど詰めしているとボールが自分のところへ来るまでの時間が短すぎ、ラケットが届く範囲がかなり狭くなりますし、ボレーできる場合もかなり難しくなります。
つまり、前衛が前にど詰めポジションで通用するのは、相手のリターンとストロークのスピードが遅く、あまりロブを打ってこない相手ということになるのでしょう。
テニスのダブルスの前衛の立ち位置を学べるおすすめ動画
前衛が前にど詰めしたポジションがよくないということは理解できるとしても、どのあたりの立ち位置が良いのかよくわからないという方におすすめの動画があります!
数あるテニス動画の中でも、トップレベルのクオリティの高さを誇り、あの鈴木貴男プロが解説してくれるスターテニスアカデミーの動画です。
おそらくほとんどの方が、鈴木貴男プロが説明する立ち位置に「そんな後ろなの?」と驚くでしょう。
その理由の1つとしては、前衛がある程度自分の頭上に上がったロブを取ることを意識するためです。前衛がまったくロブを取ろうとしないと、ロブをすべて後衛が取りに行かねばならないことになります。
さらに前衛がまったく後衛が前に出てきて並行陣になることを意識していないと、後衛が前に出た途端に前衛の上にロブを上げられて、誰も取れなくなってしまうためです。
前衛が動画で説明されたような立ち位置にいて、ロブをある程度取れれば、後衛も積極的に前にでて並行陣に移行できるようになります。
前衛のポジションが前すぎるとぶつけられる!
前述の動画の後半で、鈴木貴男プロのコメントにビビりました。「もし本気で試合をやって、勝ちに行こうとしたら、前過ぎる立ち位置の前衛を打ち抜く」という趣旨のコメントだったからです。
最近、ダブルスの雁行陣の後衛の時に、相手のボールが少し短くなったら、前に詰めてライジングからトップの高さで打ち込んでいくようにしているのですが、そうすると相手前衛や後衛までも早いタイミングで返ってくるのでミスする確率が上がるためです。
もちろんそのような打ち方をするとボールスピードも速くなります。これがポーチを防ぐためにも効果的なことは実感していたので、鈴木プロのような上級者が前すぎる立ち位置の前衛を打ち抜こうとしたら、ボレーをするのも困難だということはすぐに理解できます。
やはり、相手のストロークのスピードが早いならば、あまりに前に立つのは無謀ですね。
ポジションを後ろにすれば、突き玉を打たれてもボレーできる確率が上がります。
動画で紹介されるような後方のポジションに居ることのメリットがもう一つ紹介されています。
ボレストのボレーをやればわかりますが、立ち位置が一歩でも後ろになると、相手の打ったボールが自分のところに届くまでに時間の余裕ができます。
試合では、前衛の立ち位置を下げれば、相手後衛の動きを観察する余裕が生まれます。立ち位置が後ろになると、ネットから遠くなると、クロスおよびストレートのストロークのコースへの距離が遠くなるため、ボレーする機会が無くなってしまうような気がしますが、実はこの時間的な余裕により、相手のコースを見極めてから動く時間が得られ、案外広い範囲を守れることがわかります。
まずは実際に試してみましょう!
*鈴木貴男プロは、いくつかわかりやすいテニスの本を出版しているのですが、その多くは売り切れ(絶版?)になっているようです。
こちらの「試合に勝つテニス 鈴木貴男のサーブからのゲームメイク」は、幸いなことにAmazonでKindle版があります!良書です!
松岡修造さんの修造チャレンジは、あの錦織圭選手を輩出したことで有名です。将来は世界のトップレベルを狙えるようなテニス選手を、ジュニアの頃から育成していくためのノウハウがわかりやすくまとめられた本がこの「世界にチャレンジ! キミにもできる! キミでもできる! SHUZO Challenge」です。
これは社会人でテニススクールでテニスを楽しむような愛好家にとっても、テニスの基本として何が大切なのかを学ぶことができる良書です。
変なテクニックに走らず、上達していくためのしっかりとした土台になるような基本を習得しましょう!
テニスのダブルスでは前に出ることについてこちらの記事で紹介しています!
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