現在のプロテニスプレーヤーでは、バックハンドは両手打ちの方が断然多いです。
それでもロジャー・フェデラーやスタン・ワウリンカ、ドミニク・ティーム、ステファノス・チチパスなどの片手バックハンドに憧れて、片手バックハンドを習得したいという方も少なくないでしょう。
実際に片手バックハンドのスピンの練習を始めると、上手く打てずに悩むこともあります。そんな時には、以下のようなポイントをチェックしてみるとよいでしょう。
1.片手バックハンドのタイプを理解する。
2.前足の踏み込みを習得する。
3.インパクトで腕は絶対に前にする
4.シンプルで習得しやすい片手バックハンド
テニスの片手バックハンドのスピンを習得するにはタイプを理解する
テニスのストロークをマスターしようとするならば、現在はまず動画を視聴して学ぶことが断然おすすめですね。
これだけYouTubeなどの動画配信が普及していますので、ほとんどの方がすでにテニス動画を観て練習に活かしていることでしょう。
フォアハンドストロークのスピンを習得しようとして参考にする動画を探すならば、最初にグリップの握り方が自分に近い人の動画を探した方がよいでしょう。
ロジャー・フェデラーのような薄めの握りと、錦織圭選手のようなかなり厚めの握りでは、かなりの違いがあるためです。
片手バックハンドの場合も、グリップの握りに個人差があるのは同様なのですが、実はそれ以前にスイングの特徴で4種類に大別できます。
この4つのタイプを理解し、自分がどのタイプの片手バックハンドの習得を目指すのかを明確にしましょう。4つのタイプを理解せずに、いろいろなタイプの動画を観て真似をすると混乱してしまうからです。
ポイントは、
①スイング時に回外を大きく使うか使わないか?
②スイング時に身体を開かない(回転しない)か?開く(回転する)か?
です。
つまり、2×2=4通りあるということです。
【回外使わない・身体を開かない(回転しない)】
もっともシンプルで安定しやすい打ち方です。相手の力を利用して打ち返す時などに向いています。
反面、自分から打ち込んでいったり、スピンを強くかけるのは難しいです。
【回外使わない・身体を開く(回転する)】
身体の回転運動をパワーにつなげていくことができます。回外(スピネーション)を使わないので安定しやすいです。
ただし、身体の回転は、インパクトの時には止める意識です。身体の回転させてきて、身体を止めることで腕が前に出ていくイメージです。
慣れないと、身体の回転によりストロークの方向が左右にブレやすくなります。しっかり回転を止めて、方向を安定させるように練習しましょう。
【回外使う・身体を開かない(回転しない)】
身体は開かないのですが、回外(スピネーション)は積極的に使ってスピンをかけていきます。
身体を開かないので、ストロークの左右のブレも少なくなります。
回外を強く使おうとすると、ラケットのスイートスポットを外す確率が高くなります。回外を使うとしても程度問題ということもありますので、控えめに使うなどの加減をしてみてもよいでしょう。
【回外使う・身体を開く(回転する)】
もっともダイナミックで、現代的な片手バックハンドと言ってよいでしょう。スピンも強くかけられますし、パワーも出せます。
それだけに正確に打つことがもっとも難しい打ち方です。
インパクトで身体を止める意識を忘れずに、回外も控えめに使うところから練習していくとよいでしょう。
どの打ち方が優れていて、どの打ち方が劣っているということではなく、自分に合う打ち方を探して、練習していけばよいでしょう。
あのレジェンドであるロジャー・フェデラーにしても、キャリアの中で片手バックハンドの打ち方を試行錯誤して変えています。
ある程度打てるようになったらより攻撃的に打てるように【回外使う・身体を開く(回転する)】を目指しても良いです。
重要なことは、自分でどのような打ち方を習得しようとしているのかがわからない状態で練習しないようにすることです。
しっかりと自分が目指す打ち方を頭にインプットして、それを繰り返し再現できるように練習しましょう。
これらの片手バックハンドの分類は、以下のテニスアカデミアチャンネルの土居コーチの動画で学ばせていただきました。
非常にクオリティのが高く、丁寧に解説されている動画ですのでおすすめです。
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片手バックハンドは前足の踏み込みがポイント
フォアハンドストロークは、しっかり良いボールを打てるのに、片手バックハンドストロークは上手く打てない原因は、ボールを打つべき場所に移動して、自分の打点で打てていないことである場合があります。
まず自分の打点でラケットを止めてみて、打点の位置と自分との距離感を確認しましょう。
次にそのようなポジションに移動する、つまりボールへの入り方ですが、後ろ足の位置を決めて、続いて前足を踏み込んで打ちます。
この後ろ足と前足を踏み込むことでタイミングを合わせます。また前足の踏み込みでスイングを始動するきっかけを作り、踏み込み量で打点との距離を調整します。
非常に基本的なことで、プロは当たり前のようにやってしまうので、これから片手バックハンドを習得しようという方にはわかりにくいかもしれません。
こちらのスターテニスアカデミーの動画では、一般のテニス愛好家に片手バックハンドのレッスンをしながら、特に前足の踏み込みについて指導しているところが収められていますので、非常にわかりやすいです。
スターテニスアカデミーは、本当にクオリティが高く、参考になる動画が多いのでおすすめです!
インパクトで腕は絶対に前にする
前述の身体を開く(回転する)タイプの片手バックハンドを練習しようとして、やってしまいがちな間違いは、インパクトまでに腕が十分に前に出てこないで、野球のスイングのように打ってしまうパターンです。
インパクトでラケットを持った腕はしっかり前に出ていなければなりません。
この感覚を掴むために、まず前述の【回外使わない・身体を開かない(回転しない)】をやってみましょう。
この打ち方ならば身体を開かない(回転しない)ので、肩を支点にして腕を前に振っていくことになります。先に確認した正しい打点で打てているならば、腕はしっかり身体より前に出ているはずです。
この腕の位置を覚えましょう!
身体を開く(回転する)打ち方になると、横ぶりの要素が強くなりがちで、腕が身体に巻き付くように遅れる打ち方になってしまうことがあります。
スイングの始動から身体を回転させますが、その後に回転を止め、それにより腕が前に出てくることで腕の振りが加速し、ヘッドスピードが上がります。
インパクトの後は、急激に腕を止める必要はなく、フォロースルーに入り、それとともに自然と止めていた身体が開いていきます。
これを身体の回転させながらインパクトすると勘違いしてしまうと、腕が遅れる原因となります。
こちらのスターテニスアカデミーの動画では、この腕を前にするということについて丁寧に詳しく解説してくれています。
片手バックハンドのレベルアップに役立つ動画です!
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シンプルで習得しやすい片手バックハンド
いろいろと片手バックハンドのスピンの打ち方の動画を観て練習しても、上手く打てないということもあります。あまり自信喪失してしまうとテニスが嫌になってしまうかもしれません。
実際、私も一時期はあまりにも片手バックハンドのスピンのミスショットが多かったので、試合ではスライスしか打ちませんでした。
そのため、スピンは諦めてスライスに磨きをかけるべきか並んだこともありました。それでもトッププロの試合や動画を見ると、「やっぱり片手バックハンドのスピンはかっこいい!自分も打ってみたい!」と思い、諦めきれずに練習しました。
とりあえずすごい威力のあるバックハンドが打てなくても、ミスが少なく、しっかり打ち返せる程度のバックハンドのスピンが打てれば、ストレスは下げられます。
スターテニスアカデミーで丸山コーチにより、シンプルな片手バックハンドのスピンの打ち方を紹介してくれている動画がありますので、以下に紹介します。
動画内では習得の難易度が低く、50代以降の方におすすめの打ち方とされています。
コンチネンタルグリップから少し厚くした程度の薄めの握りで、手首を固めて打ちます。
フォロースルーを小さくし、腕の振りの感覚・調整だけでいろいろなボールが打てます。
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高い打点からフォアハンドストロークで打つ方法をこちらの記事で紹介しています!
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