テニスの定番の練習方法であるボレー・ストローク(ボレスト)。練習の序盤のウォーミングアップで行われることがよくあります。
それだけにある程度のテニス経験がある方ならば、おそらく全員がボレストをやったことがあるでしょう。
そんな初心者から上級者までみんながやるボレストなのですが、慣れてくるとボレストをやっているところを見るだけでその人のおおよそのテニスのレベルがわかります。
特に中級者と上級者の違いを理解すれば、上級者への道が開けてきます。主に以下のポイントについて解説していきます!
【ボレー】
1.ボレーの長さと方向をコントロールする
2.スピードを抑えて安定したボレーを打ち続ける
【ストローク】
1.テンポよく構えて打つ
2.いろいろな球種を打つ
それでは始めますね!
上級者のボレストを習得する!ボレーの打ち方
ボレーの長さと方向をコントロールする
まずボレーヤーの立ち位置(ポジション)ですが、通常はサービスラインの少し前ぐらいです。
初級から初中級ぐらいの方の中には、ボレストをやっているうちに徐々に前に出てきて、ネットにラケットが届くくらいのところまで詰めてしまう方もいます。
ここまで詰めると、フレームショットのボレーでも相手コートに入り、短く落ちるとベースライン付近にいるストローカーには取れませんので、決まってしまいます。
そのため夢中でやっているうちに前に詰めてしまうようなのですが、ボレストは通常はポイント練習ではありませんので、フレームショットや当り損ないのボレーで決めても意味がありません。
そうではなく、丁寧にボレーの長さとコースをコントロールして、ストローカーが打てるようなボレーを打つようにしましょう。それが上級者のボレーです。
中級者でも、ラケットのスイートスポットを外してボレーが短くなり、ストローカーがかなり前に詰めないと打てないことも多いです。
通常は、サービスラインとベースラインの中間付近でバウンドするような長さが打ちやすいでしょう。
コースは、どれぐらい幅を使うのかにもよりますが、テニススクールなどではコートを縦に3分割して使うこともよくありますので、基本的にはその幅内に収まるようにします。
つまり、1面内で複数の場所を複数のペアが使っている時には、あまり横方向へずれると他の方々が使っているエリアに侵入してしまいますので、かなり左右方向の幅は狭いです。
ストローカーの打つボールのスピードにもよりますが、しっかりラケットのスイートスポットで捉えて、左右にぶれすぎず、長さをコントロールすることは案外難しく、それがしっかりできるならば上級者でしょう。
ストローカーがボールを打ったら、すぐにフォアボレーで打つのか、バックボレーで打つのかを判断し、足を動かして構え、ラケットのスイートスポットを外さないように打つ必要があります。
スピードを抑えて安定したボレーを打ち続ける
中級者以上になると、ストローカーもそれなりのスピードのボールを打ってきます。後述しますが、これは全力でストロークを打つという意味ではありません。
それなりのストロークのスピードになると、ネットよりも低い位置で打つローボレーの場合は、フラットで強くボレーすると簡単にバックアウトしてしまうでしょう。
フラットで当りの強さの調節だけでボレーの長さをコントロールすることも難しいことが多く、アンダースピンをかけてボールの勢いを抑える打ち方が普通です。
したがって、ローボレーだけでなくミドルボレーでも、ラケット面をコート面に垂直よりは少し上に開いて、打点よりも少し上にセットしてボールの下に入れるようなイメージでボレーします。
ハイボレーを打つ時にも、決めボレーの練習ではないので、ボールが強くなりすぎないように調節しましょう。
このような意識を持つことで、ボレストが続くようになり、ウォームアップに役立ちます。
またしっかりスピード、長さ、コースをコントロールしながらボレーを打つ意識が強くなるので、プレーも安定するでしょう。
ここで解説したボレストのボレーヤーのポイントについて、わかりやすく実演している動画がスターテニスアカデミーにあります!以下をご覧ください。
上級者になるために是非真似したい重要ポイントですね!
上級者のボレストを習得する!ストロークの打ち方
テンポよく構えて打つ
ストローク練習というと、ベースライン間で打ち合うパターンがありますので、ボレストでもそのイメージでストロークを打とうとすると上手くいかないことが多いです。
ボレーヤーがサービスラインよりも前に居るため、ストローカーが打ったボールがかなり早く戻ってくるためです。
したがって、自分がボールを打ったら、すぐに次のボールに備えるためにスプリットステップすることが必要です。
ちなみにストローカーは、全力で打つとボレー側が大変なので、ある程度スピードを抑えて打つべきですが、全力でスイングすると体勢が崩れて次のボールへの対応が難しくなることもその理由です。
またテイクバックとフォロースルーも小さめにする必要があります。
スプリットステップは基本なのですが、実はしっかりやれていない中級者は多いです。むしろしっかりやれているならば上級者であることが多いです。
ボレストはよくやる練習ですので、これをやりながら毎回スプリットステップを身体に覚え込ませましょう。
ボレストのストロークのテンポについて、以下のともやんテニスchの動画がわかりやすいので是非ご覧ください。
身体に覚え込ませるということが上達の近道ですね。
上の動画では、長いボールと短いボールへの対応についても紹介されているので参考になります。
特に長いボールへの対応が難しいです。ボレストではあまり下がってストロークするわけにもいきませんし、下がり切る時間も限られています。
下がったらすぐに打ちに行く体勢を取らないとタイミングが遅れてしまします。状況によってはライジングで打たなければいけないこともありますので、しっかりバウンド位置とバウンド後のボールの軌道を予測しましょう。
いろいろな球種を打つ
ボレストは、通常はウォーミングアップの意味もありますので、フォアハンドストロークとバックハンドストロークの両方を打ちましょう。
バックハンドストロークが苦手だからといって、ほとんどすべてのボールを回り込んでフォアで打ってしまうと、バックハンドストロークを練習する機会が減ってしまいます。
またスピンだけでなく、スライスも打つようにして、その日の自分のスイングの感触を確認しましょう。
これは、ボレーヤーにとっても、いろいろな球種のボールに対処する調整になります。
プロのレベルの高いボレストについては、以下のスターテニスアカデミーの動画で紹介されています。
鈴木貴男プロの卓越した技術が観られますので、是非ご覧ください。
ボレストは、ボレーヤーとストローカーでの共同練習です。どのぐらいのボールスピードが良いのかは、一概には言えず、お互いの力量に合わせて続けられるようなペースに調節していきましょう。
テニスのシングルスで強くなる方法についてこちらの記事で紹介しています!
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